僕の父ちゃんは、サラリーマンとして40年間。
地道に働いてきた人間です。
ただ、正社員・準社員も含めて、
40年のサラリーマン人生の中で、
職場を18回も変わっています(汗)
なので、サラリーマンの醍醐味でもある
ボーナスという賞与を、当時の松野家は、
1度も受け取った事がありません。
父ちゃんは、人の為に動ける人間ではあるのですが、
後輩をかばって、自分が代わりに辞めたり、
会社から与えられた事を、
地道にやり続けている中で、
仕事の筋道が違う事を、上司から言われてしまうと、
グッと辛抱が出来ず、あまり後先を考えずに、
その日にぶつかって退職して、
翌日から職安に行くいうのが定番でした。
数々の失敗を、全て経験に変えて
直ぐに次へ行くという強さがありました。
ある意味、凄いな・・・と思う所もありますが、
そんな父ちゃんだったので、他界した母ちゃんは、
ほんと大変だったと思います。
まぁ、性格からして父ちゃんは、
サラリーマン体質ではないんですね(汗)
この様にヘビーな所がある父ちゃんなのですが、
僕が1番尊敬している所がありまして、
それは何かと言うと、営業力です。
営業と言うか「対応力」ですね。
この部分が、本当に素晴らしくて、
今でもお手本にしています。
最近、サロンや店舗のオーナーさまの
ネット集客コンサルを行っている上で、
良く質問を受ける事があります。
それは何かと言うと・・・
お店の中にLINEはじめましたとか、
インスタやってます!などのPOPを貼っても、
登録者が増えていかないので、
どうしたらいいのか?というご相談です。
もちろん、色々と原因はあるのですが、
登録する「理由付け」が弱いんですよね。
あとは、新規集客ばかりを狙い過ぎて、
既存客を無視している事も挙げられます。
ZOOM集客、YOUTUBE集客などの
広告ページを見られると分かると思いますが、
どう新規客を集めるかばかりです。
ただ、これは「熱烈な固定客」があってこその
新規集客でないといけません。
サロン関係の場合。
仮にネット集客が出来ても、
リピーターにならない事が多いのです。
それは、集めている層が合っていない事や、
価値の違いなどもあるのですが、
現場力が弱い事も挙げられます。
要は、ホスピタリティが足らないのです。
だからこそ、父ちゃんの話をします。
僕が尊敬する父ちゃんの営業力で、
何が1番素晴らしいのかと言うと・・・
スキルやテクニックなどの前に、
今、お伝えしたホスピタリティの部分なんです。
ホスピタリティ=おもてなしと思ってください。
サラリーマン時代の僕も、
ヤマダ電機やパナソニックで、
ホスピタリティの部分は、
しこたま鍛えられてきたのですが、
特に接客に関しては、ノウハウやテクニックよりも、
全ては、「ホスピタリティ」だと思っています。
顔が違う1人1人のお客様に対して、
お店として、自分から何が出来るか?
自分がどう動けば、目の前のお客様は、
今よりも喜んでもらえるか?を考えること。
つまり、普段からどれだけ目の前の方に対して、
頭に汗をかいているか?だと思うのです。
◆父ちゃんの最後の職場は、ビジネスホテル◆
よくある話になりますが、
エレベーターの数が少ないと、
当然ながら待ち時間が長くなりますし、
宿泊者数が多い時も、同じ現象が頻繁に、
起きやすくなりますよね?
父ちゃんが、勤めていたホテルも、
同じ事が起きます。
待ち時間が、長くなればなるほど、
誰でもイライラしてきますよね?
このやり場のないイラ立ちを受け止めるのは、
フロントにいる人間の役割です。
「大変お待たせして申し訳ありません。」
「只今、ほにゃららでほにゃららですので、」
「もう少々だけお待ちくださいませ。」
「はいっ、本当に申し訳ございません」
こんな感じでマニュアル通りと言いますか、
現状を考えると・・・
今すぐどうこう出来る問題ではありませんから、
そういう風にお伝えするしかないかもしれません。
◆これって根本の解決にはなりませんよね?◆
せっかく、数あるビジネスホテルの中から
何かしらの理由で宿泊してくださったのに、
このエレベーターが原因となって、
リピートにならない可能性だってあります。
そもそも、何がトリガー(引き金)になるのかは、
人それぞれの価値で決まりますから難しいのです。
この問題を、根本から解決しようとするのなら・・・
エレベーターの数を増やすか、時間を制限するか、
機能を上げるしかありません。
しかし、今直ぐ解決が出来ない時こそ、
「おもてなし」の工夫が必要になっていきます。
常日頃から接している、目の前のお役様の為に、
普段からどれだけ「頭に汗」をかいているのか?
この微差によって、アイディアの出方が変わります^^
◆父ちゃんが実行した2つの事とは?◆
僕の父ちゃんは、エレベーターによるイライラを
自分のホスピタリティによって低減させました。
どんな手段で、低減させたのかと言うと・・・
1つ目は、各エレベーターに「全身鏡」を置きました。
2つ目は、各エレベーターに「詩集」を貼りました。
たった、これだけの事で、イライラからのクレームを
父ちゃんのアイディアだけで低減させたのです。
良く考えてみてください。
これって、ノウハウでしょうか?
テクニックでしょうか?
接客マニュアルにも書いていない事です。
だからこそ、ホスピタリティこそが、
1番大切なのではないかと思います。
そんな父ちゃんも、今は中度の認知症です。
著書。命の時間にも書かせて頂きましたが、
2015年の当時、母の在宅介護を2人で、
切磋琢磨しながら、
そして、時に喧嘩をしながら、
毎日頑張っていました。
母の在宅介護がはじまった2ヶ月後に、
今度は、父ちゃんが大腸ガンから倒れてしまい、
その後、骨転移なども見つかる事になりまして、
母と同じ様に、末期扱いになりました。
そこからは、両親2人の在宅介護を、
僕が1人で背負ってやっていく事になります。
束の間の休息もありましたが、
その後、父ちゃんは認知症が発覚し、
ガンの在宅介護とは、180度違った
別の大変さを今は痛感しています。
いつも奥さんには感謝しかありません。
今はコロナによって、世の中が大変な事になっています。
しかし、仮にコロナが落ち着いたとしても、
僕たちが生きる日本においては、
2025年問題が待っています。
親の介護をしながら生きること。
これがもう当たり前だという現実は、
直ぐ目の前に来ています。
だからこそ、僕は介護をしている人間として、
生活費以上の支出が多くなっていきますから、
今から副業を取り入れる事を、
強くオススメしておきます。
副業と言うか、自分の強みをどう活かすか?
実際、もしも明日から僕に訪れた様に、
介護が必要な生活を余儀なくされたら、
お金も、時間も含め、
大丈夫だよって言えますか?