過去の清算をしない限り自分の人生は好転しない

二〇一四年の十月に、突然僕の人生に自宅介護という
新しい使命転換が訪れました。
正直なことを言うと、最初は頭の中は真っ白でした。

介護経験はゼロの状態ですし、今抱えている仕事をどうしていくか? 
お金の工面はどう組み立てていくか? 

両親が望む状態をどこまで確立させることが可能なのか? と
色々と頭をよぎりましたが、

すぐに覚悟を決めることが出来たのは、人生の先輩たちが教えてくれた
過去の清算を最後にもう一度やらせてもらう時が来たのだなと思う
キッカケが介護を通じてあったからです。

ここからは、僕が人生の恩人から受け取った
過去の清算について、少し難しい話をしていきます。

ただ、少しでもあなたが後悔を残さない生き方に
繋がることになるので、

僕の経験も踏まえてお伝えしていきますね。

もしも、親子関係や恩人との関係が、
自分の行動が引き金となってしまったせいで、

今もあまり良くない状態が続いているのならば、
過去の清算が必要だということを、

ぜひ知っておいてほしいと思います。

僕は若い頃、だいぶ道を外してしまった時期があります。
お恥ずかしながら、社会人になっても迷惑をかけることもありました。

僕の場合「これまでたくさんの迷惑をかけてきた分、
介護を通じて過去の清算しよう」という訳ではないのですが、

「今こそ最後の恩をここで返さないと、
大きな後悔を背負って生きていかないといけなくなる」と思ったのです。

親子同士だとしても、お互いの人生を一人の人間として歩んでいます。

つまり平行線上の中でお互いが歩んでいるのですが、
子供の時って、この一つ一つの平行線が重なっている感じがして、
一本の線にしか見えていませんし、

まだまだ感謝の念も敏感ではありませんよね?

むしろ、高校生ぐらいになれば、
自分の力で生きていると錯覚をしてしまうぐらいです。

まだ親や先生、そして人生の先輩たちが伝えたい本音や、
真意が見えないままで、自分の人生を歩いている状態です。

この重なった一本の線が全てだと思いながら、社会人になり、
そして、自分が社会の中での失敗や挫折を経験をしながら
やがて親の立場になっていくと・・・

これまで一本だと思い込んでいた一つの線が、
少しずつ二本の線になって、

親にも自分にも一つずつ線があったんだな・・と見えていきます。

親の有難みや自分の先を歩いている人たちの偉大さが、
その立場になった時の大変さや苦悩を経て、

やっと分かっていくことが大半なのですが、
それではあまりにも遅すぎるのです。

なにが遅いのかというと、親がいなくなってから、
気づいても感謝を行動で示すことがどうしても出来ませんよね?

僕たちの人生は過去の清算が終わらない限り、
自分の未来貯金(徳や運 )だって思う様に増えていかないのです。

本来、誰もが大きく成長する為に必要な「気づくべきターニングポイント」に、
数多く遭遇しているのですが、

自分だけを切り取って生きていると全く分かりませんし、
どこかであえて見ない振りをしたり、気づこうとしなかったりの積み重ねが、
結果として今の自分と現状を作り出しています。

これは、変わりたくても変わろうとしなかった
自分への反動なんですね・・・

親として全うすべき〇歳から二〇歳までの責務の中で、
どれだけの時間と労力、そして愛が必要なのか?
子供の時は細かい所まで分かりませんよね?

大人になっても分かろうとしない方も多いのですが・・・

だからこそ社会人になったら、親子でも人と人との関係となり、
二〇歳まで育ててもらった恩を親に返していきながら、

そして、一人の人間として次の世代の為にも、
恩送り(自分の徳を引き継がせること )をしていかないといけません。

例えば、生活が楽になる様に実家にお金を入れる恩返しもあると思いますが、
恩返しや恩送りはお金じゃなくても心を支えるだけでも良いのです。

形はどうであれ、自分の中にある「まごころ」を行動に変えて、
自分なりに返していく志こそが、自分の未来構築の為にも重要となっていきます。

国内の現状はコロナ禍によって更に厳しい時代へと突入していますが、
その中でも、社会人として地に足を付けて人の役に立って仕事をいくことも、
恩返しや恩送りに繋がっていきます。年齢は一切関係ありません。

過去の清算は今からすぐに出来ることから始めればいいのです。
そうすれば自分と次の世代に必要な未来貯金に繋がっていきます。

未来貯金はお金だけではなく、あなたが徳を溜めて自分の人生で活用し、
その中で余ったものを次の世代が自分を形成出来るまでの蓄えとして、
その時、その時に渡してあげないといけません。

そうやって誰もが魂のバトンを受け取り、命と徳を紡いでもらいながら、
人として世の中を生きています。

あなたが存在しているだけで、誰かを幸せにしています。
それだけは間違いありません。

だからこそ、過去の清算を放棄したまま自分だけを、
切り取った生き方をしてはいけないと、母からも何度も言われてきました。

自分だけを切り取って行動を続けても、
成功法則からは外れてうまくいかないからですね・・・

人間ならば誰もが「自分の人生を豊かにしたい、
成功したい、大切な人を守れる力が欲しい」と、
何かしらの願望があると思います。

心の奥底でほんの少しでもあなたがそう思うのならば、
常に素晴らしい人と出逢い、多くの知識と知恵を学んで、
行動に変えて毎日を謳歌するだけですよ。

素晴らしい人と出逢いたくてもキッカケがないとか、
人見知りだからとか、コロナの影響でなどの理由は必要ありません。

大丈夫です。

なぜなら、僕たちはいつでも素晴らしい人たちと出逢い、
その人たちの考え方や人生経験を学べる最適で最良な方法を知っているからです。

あなたが変化すること(成長すること)を怖れず、本気で意志を示し、
そして行動を起こすことをためらわないのならば、

いつでもあなたを温かく迎えてくれる場所がいつも用意されているんですよ。
それは、「本の世界へ」あなたが一歩踏み込むだけでたどり着くことが出来ます。