生きづらさを手放す心理カウンセラーの松野です。
今日はアドルトチルドレンの方によくみられる
自己肯定感が低いにもかかわらず、
プライドが高いと感じるという人の心の奥には
アダルトチルドレン(AC)によくありがちな
特有の心理的なパターンであり、
生きづらさの種に気づけていない多くの方が
結構悩まれるテーマでもあります。
この問題について解説を進めていきます。
自己肯定感とプライドの基本的な違いとは?
まず、自己肯定感とプライドは異なる心理的概念です。
自己肯定感は無理やり自分自身を肯定的に評価することもあり、
その中で自分の価値を再認識して、
自己受容に繋げる感覚です。ただ本当はですね、
自己受容が先なんですが、ここは割愛しますね。
一方で、プライドは自尊心や誇りを持つ感情であり、
自分の能力や地位、あるいは他者からの評価に対する
高い意識を指します。
常にありのままの自分でいれる人。あえてここでは
自己肯定感が高い人と言いますね。
そういう人は他人や親からの評価に左右されにくい傾向があります。
逆に自己肯定感が低い人は、内面での自分の価値に自信が持てず、
その結果として外部からの評価や地位に依存しやすくなります。
自分を責めすぎてしまう傾向もあります。
ここで生まれるのが「高いプライド」という現象です。
プライドの防衛機制としての役割
自己肯定感が低くなっている時ほど
自分の中にあるプライドが他人との関わりの中で
防衛機制として機能します。
内面的な私という存在に自信が持てないため、
その弱さを隠すために見えや強がりで誇示しちゃうんですね。
これは心理学的には「反動形成」という
防衛機制に該当します。
自分の内面にある不安や恐れをはじめ、
無価値感を覆い隠すために、
逆に自分を高く評価しようとする行動が現れます。
そうですね、例えば他者からの批判や失敗に対して
過剰に反応する時などによく見受けられますよね。
相手からの批判を受け続けていくと、
自分の無価値感が自分の中で再確認されることが
心の根元で恐いからこそ、プライドで戦おうとします。
アダルトチルドレンの視点から見るプライドと自己肯定感の関係
アダルトチルドレン(AC)になっていることに気づけない方は
幼少期に親や周囲の人々から十分な愛情や認められる経験を
人生の中で得られなかった結果として、
自己肯定感が低くなりがちです。
更に親からの過剰な期待や厳しい教育を受けた場合。
成功や完璧さに対する強いプレッシャーを感じるようになります。
これも「高いプライド」の形成に繋がります。
例えば、親が子供に対して「もっと頑張りなさい」
「失敗してはいけない」といったメッセージを送り続けると、
子供は「自分はそのままでは価値がない」と感じるようになります。
条件付きじゃないと愛されない・褒められないのだと覚えていきます。
そして、周囲からの評価や成功だけが
自分の価値を証明する手段であると考え、
それに執着するようになります。
自己肯定感の低さを補うための外的評価への依存
自己肯定感が低い人は、内面的な安定感が欠如しているため、
外部からの評価や他者からの認められることに強く依存します。
完璧主義の方が多いのもその為です。
このような依存は恋愛の時などにも出やすく
「プライドが高い」という形で現れることが多いです。
自分の内面ではなく他者からの評価や外的な成功をもって
自分の価値を確認しようとする行動です。
他人に対して過度に競争心を燃やしたり、
自分が正しいと思い込んで二極化思考だけで
物事を判断して、
自分の正義を振り回すことで他者の意見を受け入れない
姿勢を示すことがあります。
内面的には自己否定感や不安感が強いにもかかわらず、
それを外部の成功や評価で補おうとする行動です。
自己肯定感を高めるためのアプローチとは?
自己肯定感を高めて健全なプライドを持つためには、
まずは自分を否定しないこと。ありのままの私という存在を
100%受け入れることを約束してみることです。
条件付きの愛から自分の認知が歪んでいるかもしれないと
なんとなく心で感じているのならば、
アダルトチルドレンとして育ってきた背景が
大なり小なりあると思いますから
以下のアプローチをお勧めします。
1. 過去の経験を振り返る
自分がなぜ自己肯定感を持てないのか?
その根本原因を探るために過去の経験を振り返ります。
幼少期の親子関係や教育環境が影響していることが
凄く多いので、しんどいかもしれませんが
生きづらさの種を見つけるためにも大切です。
自分への理解がありのままの私を深める鍵となります。
2. 自己肯定の練習
自分の良い点や成し遂げたことに目を向け、
日々自己肯定感を育む練習をします。
ポイントは自分を否定しないこと。
ありきたりな日々に向けて感謝できる所を
たくさん探してあげてください。
日本人であること、戦争に怯えることもなく明日を迎えられること
空気があること、家があること、スマホがあること
水が出ること、当たり前だと感じている所に
有難いなという意識をもってみると良いですよ。
3. 他者との比較を避ける
他者と自分を比較することをやめ、
比較したい時は昨日の自分と比べてみましょう。
他者の評価に依存する必要はありません。
相手が見ている世界と自分が見ている世界は違います。
1つの意見として受け入れるだけです。
その人の為にあなたは生きている訳ではありません。
あなたの心の奥にある気持ちが相手に投影されて
それを伝えてくれているという視点をもつことも
非常に大切です。
4. 心理カウンセリングを受ける
一人では難しいなと感じる場合は、僕たちのような
専門的なサポートを受けることで、
ありのままの自分を認めやすくなり、
生きづらさも手放しやすくなります。
心理カウンセラーとの対話を通じて、
自分自身の内面的な課題を整理し、
相手を変えるよりも、自分が先に変わった方が
何倍も人生をよき方向に傾けられることを
自分の中で知っていくと楽になりますよ。