生きづらさを手放す心理カウンセラーの
松野です。

今日は二極化思考についての話です。
二分割思考とも言われますね。

この白か黒でしか物事を判断できない
できないというか、しようとしない人は
家庭環境が大きく影響しています。

こういう時はこうあるべきでしょ？
１００点を取らないとダメでしょ？
１位にならなきゃ意味がない。
文武両道じゃないといけない。

その他、色々とありますよね？
〇〇なんだからこうであるべき、
こうならないならもう知らない。
そんな態度をするなら、あとは勝手にしなさい

親からも、学校からもこんな感じの
教育を受け続けてしまうと二極化思考に
誰でも陥りやすくなりますよね。

「これって良いこと？悪いこと？」「私は正しいの？間違っているの？」
そんなふうに、物事を白か黒かで考えてしまうことはありませんか？

自分の中で何かを判断するとき、どうしても「良い・悪い」「成功・失敗」といった二極化した枠組みに当てはめてしまう。そして、その結果として、どちらか一方の答えを探し続けてしまう。これは、多くの人が抱えている悩みです。

でも、物事には本当に「良い」や「悪い」といった絶対的な答えがあるのでしょうか？人生はもっと複雑で、曖昧で、グラデーションに満ちたものです。白でも黒でもない「その中間」に、私たちが見逃している大切なものがたくさんあるのです。

たとえば、仕事でミスをしてしまったとします。その瞬間、「自分はダメな人間だ」と決めつけてしまう人がいます。でも、そのミスがきっかけで新しい気づきを得たり、より良い方法を見つけられることもあります。つまり、その出来事を「良い」か「悪い」で片付けるのは早すぎるのです。

私たちは、幼いころから「正しいことをしなさい」「間違いは良くない」と教えられて育ってきました。その結果、すべてに正解を求め、間違いを恐れるようになり、二極化の思考が染みついてしまったのです。でも、大人になった今、その考え方が私たちを苦しめる原因になっていることに気づく必要があります。

物事を白黒でジャッジする習慣は、自分自身に対しても厳しくなりがちです。「こんな自分ではダメだ」「こうでなければならない」と、自分を追い込んでしまう。それは、心にとって非常に苦しい状態です。そしてその苦しさが、周囲の人間関係や、人生全体の息苦しさにつながっていきます。

でも、安心してください。白黒はっきりさせなくてもいいんです。良いか悪いか、正しいか間違っているか、そのどちらでもなくても、物事には意味があります。曖昧なままでも、ちゃんと前に進むことができるのです。

たとえば、自分の中にある「嫌だな」と感じる部分を見つけたとき、それを「悪い」と決めつける必要はありません。たとえば、「自分は怠け者だ」と思うことがあっても、それは本当に悪いことでしょうか？もしかしたら、あなたが怠けているように見える時間は、心と体が休息を求めているサインかもしれません。

同じように、「自分はすぐに感情的になってしまう」と責めてしまう人もいるかもしれません。でも、その感情的な部分があるからこそ、誰かの気持ちに敏感に気づけたり、人とのつながりを深めることができているのかもしれないのです。

自分の中にあるさまざまな面を、「良い・悪い」で分ける必要はありません。すべてが「私」という存在を形作る大切な一部なのです。

私たちは、白黒で物事を見ようとすると、世界がとても狭くなります。視野が狭まり、自分も他人も厳しくジャッジしてしまいます。でも、白黒の間にはたくさんのグラデーションがあることに気づくと、世界が一気に広がります。心が軽くなり、他人にも優しくなれるのです。

「良い部分だけを伸ばして、悪い部分は消し去らなければいけない」と思っていると、いつまでたっても心は安らぎません。むしろ、「悪い部分も含めて私なんだ」と認めることが、本当の安らぎにつながります。

たとえば、「自分にはこんなブラックな部分がある」「失敗ばかりの自分がいる」と思うことがあるかもしれません。でも、それでいいんです。「だって、人間だもの。」そうやって、自分に対するジャッジを手放すこと。それが、自己受容の第一歩です。

自己受容とは、すべてを「良い」「悪い」に分けるのではなく、「すべての自分をまるごと受け入れる」ことです。良い部分だけを認めるのではなく、欠点や弱さも含めて、「それが私なんだ」と認めてあげること。そうすると、不思議と心が軽くなり、周囲の人にもやさしい目を向けられるようになります。

この考え方を実践していくと、次第に「ダメな私」という意識から、「なかなかいい私」へと変化していきます。曇り空を見ても、「今日もいい日だ」と思えるようになり、日常の中の小さな幸せを見つけることができるようになります。

もちろん、人はすぐには変われません。でも、それでいいんです。「変われない自分」を受け入れることこそが、本当の変化の始まりです。

「私は白か黒でしか考えられない」と感じているあなたにこそ、知ってほしいんです。世の中には、白でも黒でもない、たくさんの色や可能性があるということを。そして、その曖昧さを楽しみながら生きていくことができるということを。

だから、今日からはこう言ってみてください。

「そんな私でもいいんだよ。だって、人間だもの。」

どんな自分もいていい。どんな感情も、どんな出来事も、意味がある。白黒にこだわらない新しい世界で、あなた自身をもっと愛してください。それが、もっと自由に生きるための第一歩です。