生きづらさから 自分らしい一歩へ
ポジティブもネガティブも どちらもあっていい

自己肯定感を高めようと頑張っているのに、なぜか苦しい。そんな人へ、今日は僕がずっと大切にしてきた話をします。自己肯定感が高いか低いかだけで、あなたの幸せや人としての価値は決まりません。 自分を好きになれない日があっても、自分を傷つけずに暮らしていく道はあります。

僕が伝えたいのは「自己肯定感なんて不要」ということではありません。自分のことを肯定的に感じられるのは、もちろん悪いことではない。でも、それを毎日達成すべき目標にすると、「まだ低い自分はダメ」と苦しむ場合があります。僕はその条件から、いったん自由になってほしいんです。

自己肯定感を高めなければと思うほど、なぜ苦しくなる?

「もっと自信を持とう」「自分を好きになろう」。こうした言葉で元気になれる人もいます。でも、仕事でミスをした日に「自己肯定感が下がった。もっと上げなきゃ」と考えると、すでに落ち込んでいる心に新しい課題を増やすことになります。

たとえば、友人のSNSを見て落ち込んだとき。つらかったのは「今の自分は羨ましい」と感じたことかもしれません。それなのに「羨ましいと思う私は自己肯定感が低いから悪い」と考えると、最初の気持ちよりも自己評価に苦しみ始めます。

「今、悲しい」と「悲しむ私は価値がない」は別の話です。 前向きさや数値で、自分を裁かないことから始めてみたいんです。

僕は「自分なりの幸せ」があればいいと思っています

松野正寿の写真と『不安なときほど自分に戻る時間を』の言葉。自己肯定感の高さで自分を責めない

この記事を最初に書いたとき、僕は「自分なりの幸せがあれば、それでいい」とお伝えしました。その考えは今も変わりません。

たとえば、好きなドラマを見て、ポテトチップスを食べながら「今日はいい時間だったな」と思える日がある。それを「成長していない時間だからダメ」と判断する必要はありません。誰かに認められる実績がなくても、自分がほっとできる時間はあります。

もちろん、自己肯定感と幸福感が無関係だという学術的な断定ではありません。心理学では自己肯定感・自尊感情と幸福感の関連が研究されています。ここで僕が言いたいのは、幸福の条件を自己肯定感の高さ一つに限定しないことです。

自己肯定感・自己受容・エフィカシーは同じではない

自分に関わる3つの言葉
言葉 考える対象 日常の場面
自己肯定感 自分の価値をどう受け止めるか 失敗しても自分全体を否定しない
自己受容 良い面も弱い面も、どう認めるか 今は怖いと感じている自分を認める
エフィカシー(自己効力感) ある行動を実行できそうか 確認してから返事すると伝えられそう

三つは関連していても、同じ意味ではありません。自己肯定感より自己受容を大切にする理由では、今の自分を受け止める意味を詳しく扱っています。エフィカシーと自己受容・自己肯定感の違いでは、行動への見通しを具体的に説明しました。

なお、自己受容は自己肯定感より常に優れているという意味ではありません。2023年の自己肯定感とセルフ・コンパッションの研究レビューでも、両者を一方だけに優劣づけず、補い合う側面が議論されています。自己受容とセルフ・コンパッションも完全に同一の概念ではないため、ここでは混同しないようにしたいと思います。

自分の価値を 人の評価に預けない

「自己肯定感が低い」と感じる日に、避けたい3つの決めつけ

松野正寿の写真と『職場の人間関係で自分をすり減らさない』の言葉。他人の評価より自分の本音を大切にする

「自分を好きになれないなら、まず自分を変えるべき」

自分が好きでない日にも、仕事へ行ったり、食事をしたり、人と話したりしています。好きになれない気持ちを消すことを、生活するための条件にしなくていいんです。

「落ち込む人は、立ち直る力が弱い」

落ち込んだ後にどんな支えを使えるかは、状況によって違います。「早く立ち直れたか」で自分を採点する必要はありません。レジリエンスは落ち込まない強さではないという記事では、休息や人とのつながりも含めて整理しています。

「いつも前向きでいなければ、自己肯定感が下がる」

嬉しい日も悲しい日もあるのが人間です。感情の変化を失敗にしなくていい。「今日は前向きになれない」と感じたときは、いつもポジティブでいなきゃと疲れた人へも参考にしてみてください。

ここで少しだけ自分の気持ちに目を向けてみませんか?

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医療上の診断ではなく、自分を理解するためのセルフチェックです。

昔の僕が、人の評価を大切にしすぎていたこと

僕自身、幼少期の家庭環境の中で人の顔色を読んで育ち、大人になってからも頼まれごとを断れず、相手の期待に応えようと頑張っていた時期があります。

周りから「よく頑張っている」と言われても、自分の心が追いつかないことがありました。だから僕は、何かができたか、誰かに評価されたかだけではなく、「今の僕は、本当はどうしたい?」という問いを大切にしてきました。

僕の著書『もっと自分を愛していい』で伝えたい思いも、そこにつながっています。自分を高く評価できる日だけではなく、弱い気持ちを抱えた日にも、自分自身を置き去りにしないでほしいんです。これは僕の経験に基づく見方であり、万人に同じ変化が起きると保証するものではありません。

自己肯定感の「数字」より、今日の自分への扱いを変える

松野正寿の写真と『学んだことを小さな行動に変える』の言葉。自己肯定感を無理に上げず今日の選択を考える
  1. 気持ちを事実として認める。 「今日は落ち込んでいる」「悔しかった」。ポジティブな言葉に置き換える前に、その気持ちがあると認めます。

  2. 行動と人格を分ける。 「資料の一部に間違いがあった」と「私は無価値」は同じではありません。必要な修正だけ考えます。

  3. 自分の小さな願いを確かめる。 休みたいのか、話したいのか、やり直したいのか。今の希望を一つ選んでみます。

完璧にできなくても構いません。「自己肯定感を高める」という新しいノルマを減らし、今の自分を少し丁寧に扱う。その選択に意味があると思います。

自己肯定感の高さだけで、人生を測らなくていい

僕は、自己肯定感が低いままでも必ず幸せになれる、と言い切りたいわけではありません。人によって困りごとも、必要な支援も違います。ただ、今日の自分を評価する物差しが一つしかないと、苦しくなることがあります。

自分を好きになれる日も、なれない日もある。それでも、ご飯を食べて、誰かと話し、休み、少しずつ明日を選べます。「僕は僕」「私は私」と感じられる時間を大切にしてみてください。

自分の気持ちをうまく言葉にできない方は、松野正寿の公式LINEをご覧ください。初めての方は2週間以内・5往復まで無料のメッセージ相談が案内されています。友だち登録だけで有料相談が始まることはありません。

参考にした情報

有料カウンセリングのご案内|心理カウンセラー松野正寿