不安になると、人は不安を消そうとします。しかし、そう簡単に不安は消えません。消えないどころか、1つの不安が、さらなる不安を生み出してどんどん連鎖して大きくなっていきます。そして、良からぬことばかりを考えて夜も眠れないほど心が苦しくなります。執着してしまう感じ(汗)
人間関係による仲違い、片思いの時、恋愛をしている時、夫婦の中で信頼が崩れた時、相手を尊敬できなくなった時、仕事のミスをカバーできなかった時、自分のミスでクレームを起こした時、相手にごめんが言えなかった時、相手のちょっとした態度やしぐさが自分の期待通りじゃない時などに人は不安を抱えてしまうものです。また、お金の面、老後のこと、日本の将来のことも絡んで不安が強くなりがちです。
この不安を解消するための本って、既にたくさん出ています。そのほとんどが不安を鎮める方法とか、一瞬で不安をなくすメンタルの作り方とか、不安に負けない心の整え方みたいな感じ。生きづらさを手放す心理カウンセラーの立場からあえて言わせてもらうのならば、それでは不安を解消させることはできません。なぜなら、「不安になる自分」がダメだと思っているからです。不安という感情を自分の中で悪い感情みたいなイメージを持たれて排除しようとしちゃう。それだと不安くんが悲しんでしまいます。
人間なのだから不安になるのは当たり前です。不安と向き合おうとしないから不安が落ち着かない。大丈夫。不安になるあなたも、愛すべきあなたの一部です。こんなこと(ある出来事)ぐらいで不安になる私ではダメだと思っていませんか?そんなことはこれっぽっちもないですよ?僕はそんなことで不安になるあなたが人として素敵だなって思います。心の傷と同じで、不安が教えてくれる気づきってたくさんあるんです。不安を愛する勇気をもってみませんか?
不安を愛する勇気を持つことは、自分自身を深く理解し、受け入れるプロセスの一部です。不安は単なる感情ではなく、私たちの内面の声のひとつです。それは、私たちが何か大切なことに気づいていないかもしれない、あるいは自分自身や周囲の環境に対して何か変化が必要かもしれないと教えてくれます。不安に耳を傾け、そのメッセージを理解しようとすることで、私たちは自分自身の深い部分とつながることができます。
たとえば、仕事での失敗に対する不安は、より良いパフォーマンスを目指す動機付けになるかもしれません。恋愛における不安は、関係を深めたり、自分自身の感情をより良く理解するきっかけになります。これらの不安は、自己成長のための重要なステップとなるのです。
しかし、重要なのは、不安を受け入れることだけではありません。それにどのように対処し、どう成長につなげるかが鍵です。不安を無視するのではなく、それに直面し、理解し、そしてそれを乗り越える方法を見つけることが大切です。不安を感じる自分を受け入れ、その感情が持つ意味を理解することで、私たちはより強く、より賢くなれます。
不安を愛する勇気を持つことで、私たちは自分自身の完全な姿を受け入れ、それを力に変えることができます。不安は、私たちの弱さではなく、成長と自己発見のためのガイドです。それを受け入れ、学び、成長することで、私たちはより充実した人生を送ることができるのです。