命の時間たった一人で親を介護するということ

今日は僕と同じ様に、
親が末期がんになり、

在宅介護が必要になった方から、
ご相談を頂きました。

松野さんの命の時間を
読ませて頂きました。

本当に、大変なご苦労が
あられたかと思います。

普段の私はサラリーマンをしていますので、
親の介護自体は、妻にお願いをしないといけない。

しかし、二人の子供が高校受験と
大学受験を控えておりまして、

妻と子供に負担をかけたくないのもあり、
療養型の病院を探してしますが、

特別養護老人ホームや、
介護老人保険施設の数が

都心部に住んでいるのもあり、
空きがありません。

また、子供の未来に向けた
貯金を切り崩して、

親の介護費用ばかりに
使う事も出来ずに、

これからどうすればいいのか?
毎日悩んでいる日々です。

松野さんは一人で乗り越えてきたと
著書に書かれていましたが、

今の私はどうすべきだと思いますでしょうか?
アドバイスを頂けたら幸いです。
どうか宜しくお願い致します。

松野です。メールをいただきまして
ありがとうございます。

ご心労お察しします。

お役に立てるかどうか分かりませんが、
まず、ご両親と本気で向き合って、
どういう余生を過ごしたいのか?

今後の事を含めて、話合う事がとても大切です。
その中でお金の工面も含めて、

今出来る事をするしかありません。

日本には色んな制度がございますが、
コロナの影響も重なり、施設関連の空きが
これまで以上にありません。

もちろん、これらは今にはじまった事ではないのですが、
あと数年もすれば、在宅介護が当たり前になると
僕は自分の介護経験を通じて、

何度もメッセージを送らせてもらっています。

いざとなれば、病院や施設に行けば
良いと思われても、

病院や施設そのものに空きがなければ、
お金があっても入れません。

例えば、東京には僕の相棒でもある
専務の本田がいるのですが、

本田のお母さんが住む為の
市営団地の空きがないんだよね・・・と、
いつも悩んでいます。

なので、うちの会社の事務所の一部を、
本田のお母さんが住める様にして

週末以外は、本田の奥さんに理解をもらって
本田が事務所の方で、お母さまの介護をしています。

こういう現実が遅かれ早かれ、
誰にでも訪れるという事です。

だからこそ、会社勤めだけではなく、
何かがあった時の為に、

副業を視野に入れた方がいいのです。

以前も、このブログを通じて
少しお話をしたかもしれませんが、

僕の家は、父が正社員になった事がないので
毎月14万~17万ぐらいの給料でした。

なので、僕は成人してからの給料は15年間。
全額家に入れないと成り立ちませんでした。

ただ、この現実があったからこそ、
自分でどうにかするしかなかったので、

会社の仕事が終わってから、
知人の居酒屋で残飯処理のバイトをしたり、

独立する為にパソコンの勉強をはじめ、
リスクがないアフィリエイトにチャレンジし、

少しずつ稼いだお金を貯金していく事になります。

なので、現実に押しつぶされない為には、
ある程度の生活費は仕方がないとしても、
固定費を低減する努力は必要です。

固定費の削減が一番節約に繋がります。

例えば携帯のプランを変えてみたり、

電気代、水道代関連を見直したり、

ちょっとした保険の見直し、車の車検など

確実に効果を得られる所に目を向けてください。

危惧すべきは死亡した事よりも、
自分や家族の身体が不自由になり、
生活スタイルが変わること。

大手企業ですらも終身雇用が、
約束できない時代です。

なので、副業を解禁している
企業も増えています。

ちょっと余談になりましたが、
もしも、今がん保険に入られていても、

残念ながら在宅介護の場合は、
ほとんど適用されません。

なぜなら入院をしていないからです。

高額医療申請なども病院で
手術などをしたり、

色んな絡みがあるので
そこまで甘くはありません。

特に在宅介護の場合、医療以外に絡む事は
ほとんど自己負担です。

著書。命の時間にも明記しておりますが、
在宅介護の負担を減らす為に、

例えばヘルパーさんと、訪問看護師さん、
在宅専門のお医者さん、お風呂出張サービスなど、

この様にチームになって連携して
支えてもらえるのですが、

当然ながらみんな役割が違いますし、
お金の支払いも別です。

また、あなたが忙しいといっても
ヘルパーさんと訪問看護師さんが、
同時刻で家に来ることは出来ません。

そういう決まりがあるそうです。

ヘルパーさんにはヘルパーさんに支払うお金。

訪問看護には訪問看護に支払うお金。

病院の先生には出張費、診察費、薬代。

この様に別途で毎月掛かります。

なので、僕の場合はヘルパーさんが出来る事は、
自分で全部やってきました。

やってきましたというよりも、
母が僕の為に色んな事をさせてくれた感じです。

なぜなら、僕はご飯を作る事が
ほとんど出来なかったからです。

だから家の事は全て何から何まで
両親の介護はほぼ一人でやりました。

この経験が僕を強くしてくれたと思います。

もちろん、訪問看護師さんは点滴を打ったり、
ヘルパーさんが出来ないケアまでしてもらえますが、
1時間前後しかいる事が出来ません。

この理由としては、うちだけではなく、
次の方の所に行くスケジュールが
びっしりと詰まっているので、

多忙過ぎて長くは居れないんですね。
なので、退職される方も多いです。

うちの母を担当してくださった方も、
素晴らしい看護師さんでしたが、
3ヶ月で辞められましたし、

リハビリで訪問してくださっていた
理学療法士の若い子も半年で辞めました。

仕事自体が大変なだけではなく、
そもそも給料が安いんです。

在宅介護は人一倍、相手の気持ちを知り、
一つ一つの行動に気を使わないといけない
本当に大変な仕事なので、

もう少し介護従事者の方々の給料は、
国が総力をあげてUPして欲しいなと、
個人的には願っています。

次に自宅に訪問してくださるお医者さんは、
症状が悪化しない限り、基本は週に1度の訪問です。

仮に、僕の家と同じ様に訪問看護師さんが、
1ヶ月&1時間と毎日来てくださるとしましょう。
それだけで月10万前後が必要です。

またさきほどお伝えしました通り、
病院の先生が週1の場合。

15分~30分ぐらいの滞在時間で、
毎月3~5万ぐらいです。

これらの医療費は、3割負担や
要介護によって多少は変わりますが、
生活費や光熱費とは完全に別の話です。

在宅介護に関する保険のサービスも、
まだまだ増えてこないのが課題です。

僕の場合は、母への恩返しの為に、
がんについて500時間以上調べてきた中で、

がん専門の機関や相談窓口などで
正式に販売されている機能性食品を、
当時は延命の為に購入してたので、

これだけでも、毎月30万ぐらい
生活費・医療費以外に掛かってました。

当然ですが、この手はまがい物も多いので、
本当に気を付けて欲しいのですが、

抗がん剤や放射線の副作用が苦しい場合は、ちゃんと専門的な所に相談すると良いですよ。精神的な所もケアしてくれます。

僕の場合はこういう経緯もあり、
更にホルミシス(低放射線療法)が出来る1つ100万のマットを、

両親に1つずつ購入したりなどで、
1年半で850万を使ってきました。

後悔は1つもありません。

なぜなら僕が両親の為に、
自分の生き様として決めた事だからです。

かっこつけている訳ではなく、
僕自身も後悔をしたくありませんでした。

だから、自分の心で決めた事を、
必死でやり抜いただけに過ぎません。

500時間のリサーチのお陰で、
母が笑顔で延命できた事は事実ですし、

その後、父の方は認知症になってしまいましたが、
がん再発で悩む事はなくなりました。

母は余命2ヶ月と言われてましたが
1年半の延命の中で、

僕に在宅介護を通じて他界するまでに、
色んな事を教えてくれましたし、
僕自身が学べました。

本当に「命の時間」だったと思います。

その後の父のがん予後を踏まえると、
結婚するまでに1000万は超えています。

こう書くと、僕が著者だから
お金を持っているのか?

大手のパナソニックに勤めて
退職金が多かったから?

いえいえ、違います(笑)

手前みそではありますが寝る間を惜しんで、
ネットで稼ぐ為の勉強を、仕事をしながら
地道にやり続けたからです。

もちろん、現実と向き合うのは
僕自身ですからしんどかったです。

でも、人生の方が問いかけていると
考えた方がいいんです。

今、目の前の現状はこういう状態だよ?
なら、あなたはどうするのと・・・

だから考え方で人生は変わるのです。

もしも、あなたが誰も近寄らない森の中で、
戦時中に作られた5メートル先の落とし穴に、
落ちてしまったとしましょう。

もうダメだと諦めるのか?

絶対に登ると諦めないかです。

諦めるのはいつでも出来ます。

だから僕は基本的に諦めることを
諦めています。

だからこそ、知恵を使うかです。

日々の積み重ねで得た事を、
どういう考え方で意味付けするか?

僕は諦めずに地道にやった事で、
少しずつ貯金に繋げれたのだと思います。

自分の人生の中で使うお金って、
自分の為に使う事はあまりないです。

誰かを助ける為に、誰かを支える為に、
お金は動いていくのだと思います。

それが、あとから自分に戻っていきます。

僕は多くの方が自分を豊かにする事を、
少し勘違いしている気がするんです。

自分自身を豊かにする為には、
相手を豊かにするのが先です。

なぜなら、相手に承認されないと、
自分の尊厳が分からないからです。

逆に、自分の言い分ばかりを言っても、
先に相手を承認しないと物事は動きません。

自分自身を豊かにしてから、
その後に相手と言う方もいますが、

自分自身を豊かに出来るのは、
いつも自分が相手に何を与えるか?
そして与えているかで決まります。

なので、自分を大切にする事と
相手を大切にする事はイコールです。

今、コロナ禍が加速してしまい、
終身雇用も約束されない時代です。

そして、これからも
いつどうなるか分かりません。

自分自身がどうなるかはもちろんのこと、
家族の誰かに介護が必要となった時が
使命転換の合図です。

なので、自分の使命として、
どんな準備をしておくべきなのか?

僕たちは、少しずつでもいいので
覚悟の準備をはじめないといけません。

よく考えてみてください。

当たり前の日々ほど、
幸せな日々はありません。

そして当たり前の日々が続く事が、
特別な日が続いている証なのです。

人生が楽しくなる様に・・・ではありません、
それは自分の考え方で変えれますし、
決める事が出来ます。

自分からどう楽しくなるか?
自分からどう豊かにさせていくのか?

生きる意味は、自分で見つけるしかありません。
人生が僕たちに問いているんです。

あなたなら、どうする?って・・・

僕たちが天に帰る時は、
どれだけお金を稼いでも
持っていく事は出来ません。

ただ、大切な人の為に
残す事は出来ます。

稼ぐと残すは違います。

だからこそ、与えられた
限られた時間に対して、

どう考えて受け止めるかです。

出来る・出来ないではなく、
やるか・やらないかです。

僕も男一人で介護なんて
出来ないと思ってました。

でも、自分がやるしかないと
覚悟を決めたら出来るんです。

出来る・出来ないを勝手に
決めつけているのは自分の心です。

まだまだ挑戦します。